現象数理学:冬の学校「パターンダイナミクス1-2-3」

物質やエネルギーの流出入を伴う系はすべて生命から地球に至るまである動的な構造を作り, それらはすべてパターンとよばれるものとなる.味噌汁の対流や化学反応系から地球規模の大気パターンまでのあらゆるスケールの物理的・化学的プロセスのみならず, 人,情報,マネーなどの生成と消費が伴うものも様々な 動的パターンを形成する.モデルやその解析手法は様々であるが, その基本的考え方は古典的な反応拡散系の取り扱いに含まれている.
この冬の学校では,「パターンダイナミクス 1-2-3」と題して, パターンダイナミクスの数学的基礎を空間1次元の単独方程式から空間多次元のシステムまでのいくつかの典型的なモデル方程式を用いて概説する. 数字の1,2,3は空間の次元あるいは未知変数の個数に関わるものです.

冬の学校2009    冬の学校2009報告集

日程・場所

プログラム

12月9日(水):
  13:00~14:30 西浦廉政(北海道大学)
  14:50~17:50 森田善久(龍谷大学)

12月10日(木):
  10:00~12:00 小川知之(大阪大学)
      昼食
  13:30~14:30 小川知之(大阪大学)
  14:50~17:50 宮本安人(東京工業大学)

12月11日(金):
  10:00~12:00 二宮広和(明治大学)

予定されている講師の方々(敬省略)

  • 西浦廉政(北海道大学)

    題目:「生まれ,広がり,ぶつかる世界 ーパターンダイナミクス入門ー」
    要旨:自然界はその圧倒的多様さと複雑さをもちながら,同時に秩序と美しさを もっている.素材は違っても,レシピーは同じというからくりを教えてくれるの が数学的視点であり,その具体例をパターンダイナミクスの世界でみてみよう.
  • 森田善久(龍谷大学)

    題目:「反応拡散方程式における平衡解の安定性解析入門」
    要旨:反応拡散方程式あるいは方程式系の定常問題において,空間構造をもった 解の存在や安定性はモデル方程式が表現するパターン形成の数学的理解の基盤で ある.ここでは,エネルギー汎関数をもつ勾配系を中心に,安定性を解析する手 法について入門的な解説をする.
  • 小川知之(大阪大学)

    題目:「反応拡散系に現れる振動パターン」
    要旨:反応拡散系においては様々な定常パターンや時間空間的振動パターンが現 れる.これらの発生はある種の大域的な抑制効果によって説明できる.2種,3 種の反応拡散系にとっての大域的抑制効果とは何かをいくつかの現象を紹介しな がら議論する.
  • 二宮広和(明治大学)

    題目:「最大値の原理から見たパターン形成」
    要旨:反応拡散系ではさまざまなパターンが数値計算から得られている.それら を扱う手法の一つとして最大値の原理を取り上げる.最大値の原理が成り立つ反 応拡散系は,限られてくるが,その分,詳しい情報が得られることも多い. Allen-Cahn方程式やFisher-KPP方程式を題材に,優解・劣解を構成して,さまざ まな進行波解や全域解の存在を示す方法を解説する.
  • 宮本安人(東京工業大学)

    題目:「安定パターンの形状と非線形ホットスポット予想」
    要旨:反応拡散系や制限付き変分問題に現れる定常解の安定性は,単独方程式の 線型化問題の第2固有値の符号と密接に関連している.とりわけ,凸領域の場合 は「非線形ホットスポット予想」と呼ばれる問題に帰着できる.本講演では,こ れらの問題や周辺の話題について概説したい.

参加申込方法

2009年12月7日に募集を終了いたしました。

問い合わせ先

現象数理学:冬の学校事務局 winter_school2009[@]math.meiji.ac.jp 

([@]は @ に置き換えて下さい)

現象数理学:冬の学校 組織委員

三村昌泰(明治大学),西浦廉政(北海道大学), 小川知之(大阪大学),上山大信(明治大学),
若狭徹(早稲田大学)

リンク

明治大学グローバルCOEプログラム「現象数理学の形成と発展」

明治大学先端数理科学インスティテュート

現象数理学:冬の学校は,科学研究費補助金基盤研究 (S)「非線形非平衡反応拡散系理論の確立」(代表者:三村昌泰),明治大学グローバルCOEプログラム「現象数理学の形成と発展」による援助を受けております.


 

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